未払残業代請求において、約700万円の請求から、約50万円で解決することができた事例

相談企業の業種・規模

業種:運送業・サービス業
規模:売上10~50億円  従業員数100~300名
相談者:経営者

相談経緯・依頼前の状況

会社を退職された元従業員が、未払残業代として約700万円の請求を求めてきました。クライアント様としては、元従業員は管理監督者に該当すると考えていたため、未払残業代を支払う意向がありませんでした。
今回は元従業員の代理人から内容証明が送られてきた時点でクライアント様よりご依頼があったため、すぐに対応しました。

解決までの流れ

元従業員の代理人からは、未払残業代を請求する旨の内容証明が送られてきましたが、弊所では、クライアント様からのヒアリングの結果、元従業員は管理監督者に該当すると考え、管理監督者であっても支払う必要のある深夜残業代を除いた未払残業代は支払う意向がない旨の内容証明をお送りしました。
その後、相手方が裁判手続を選択したため、本件は訴訟に移行しました。
裁判の流れとして、弊所は、元従業員は、管理監督者に該当することを主に主張しました。
両者の主張を鑑みた上で、裁判官は元従業員が管理監督者に該当するとの強い心証を抱いたためクライアント様側に有利に和解が進みました。
結果的には約50万円で和解し、解決することができました。

解決のポイント

管理監督者該当性が認められるためのポイントは
①経営に関する決定に参画し、労務管理等の指揮監督権限を有していること
②自己の裁量で労働時間を管理することが許容されていること
③管理監督者としての地位や職責にふさわしい賃金等の待遇を得ていることの3点です。
この3点が対象従業員に当てはまること、また、当てはまったとしても3点のポイントを的確に主張することは難しいため、裁判上、管理監督者該当性は認められにくい傾向にあります。
そこで、まずⅰ対象従業員が管理監督者に該当する余地があるのかを判断し、次にⅱ該当すると考えられる場合には管理監督者該当性を認めてもらうために3点のポイントごとに必要十分な証拠の提出・具体的な主張を行うことが必要となります。
仮に弁護士に訴訟の代理人を委任しなかった場合には上記ⅰの判断が難しく、また、上記ⅱの必要十分な主張・立証を行うことが困難であるといえます。
今回、元従業員が管理監督者に該当すると裁判官が強い心証を抱いた大きな要因としては、クライアント様からのヒアリング内容やクライアント様が保有するメール等の資料から、上記のⅰ、ⅱの点を弊所で吟味し、説得的な主張・立証を行った点にあります。
普段からクライアント様とのコミュニケーションを十分に行うことを心掛けていることから、限られた時間の中で十分な情報収集や、ヒアリングを行うことができ、クライアント様に有利に和解を進めることができました。

解決するまでに要した期間

約1年

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