雇止めを通告した社員について労働審判を起こされ、請求金額の半分以下で和解した事例

相談企業の業種・規模

業種:人材派遣業
規模:30名程 売上2,3億円
相談者:顧問先社長

相談経緯・依頼前の状況

雇用期間中の従業員が労災にあい、1年程の通院治療をしたが、症状固定後も痛みが残っているため、業務に戻れない。その為、雇止めを通告したところ雇止めの無効と労働者の地位確認をされました。加えて、会社が出勤を拒絶したと主張され、未払い賃金の支払い請求90万円を請求され、ご相談をいただきました。

解決までの流れ

通院治療段階から逐一交渉の記録を残すようにアドバイスしていた。労災との差額給与分を会社から手渡しで支払っていたことから、その際の面談記録を残すようにアドバイス。症状固定後に、なかなか職場に戻らない状態が続いていた為、本人の意思を確認。今までの業務は行うことができないとのことで、勤務内容の変更を行うために勤務場所の変更の提案を行った。相手方の弁護士からは、勤務地の変更は応じられず、業務内容の変更を求めてきたが、会社として、拒絶する旨の回答を行う。その上で、相手方が出勤の意思も示さなかったため、期間満了の雇止め通知を送ったところ、相手方からは労働審判全面的に争って行く方針で対応しました。会社としては、雇用契約に応じた業務が出来ないこと、勤務地の変更、かつ、勤務内容の変更に応じないのであれば、雇用を続ける必要が無い雇止めの正当性を主張する。また、出勤拒否もしていないことから、未払い賃金を支払う必要もない旨の主張を行う。裁判所からは、出勤拒否はなく、また、雇止めの正当性を考慮していただき、解決金として、3か月分の給与支払いに相当する調停案が出されたため、会社としても早期解決を図るため、解決金を支払い解決しました。

解決のポイント

交渉の相当性(企業側の交渉の誠実さ)を裁判所から認められた。細かな記録を残していたことが有効になった。会社従業員が、相手方と話したことをメールで社長に共有していた。労働審判等を見据え、相手方弁護士とのやりとりもすべて書面化して交渉するようにした。期間雇用の雇用契約書については、雇用期間と労働条件を明記することとし、従来、雇用契約書に含まれていた「自動更新」の文言を削除業する等、雇用契約書の見直しをおこなった。弁護士が入っていなかったら適切な証拠記録が残せていない可能性があり、雇止めが無効と判断された場合、再度雇用したうえで未払い賃金として250万円程の支払いになっていた可能性もある

解決するまでに要した期間

相手方の治療期間の相談を含め1年程 労働審判からは2か月

 

pegetop