残業代請求において、請求金額250万から解決金70~80万円にて減額できた事例

相談企業の業種・規模

業種:塾関係
規模:従業員:7~8名 4000万円程度
相談者:経営者

相談経緯・依頼前の状況

相手方となる従業員は、塾の教室長を務めていました。当社は、教室長である当該従業員に対して専門的なノウハウを与えていたのですが、当該従業員は突如、家庭の事情との説明を行い、退職することになりました。
退職に際して、会社は当該従業員との間で競業避止義務を定めた合意書締結したのですが、その後まもなく、当該従業員が、近隣で塾経営を開始していました。

解決までの流れ

塾経営の開始を知ったタイミングでご依頼となり、速やかに、会社より、退職時に交わしていた合意書に基づく違約金の支払いを求めて訴訟提起しました。
もっとも、その訴訟において、当該従業員より、反訴請求として、在職中に生じていた残業代の支払請求がなされました。残業代支払請求の主要な争点は、塾の営業時間が終了した後になされていた自主勉強が、労働時間に該当するか否かという点にありました。
なお、自主勉強後の退勤時間が管理されていなかったため、当該従業員の退勤時間(当該従業員は終業時間と主張しました。)も問題となりました。
反訴請求がなされた後、弁護士において類似事案の裁判例を検討した上で、自主勉強が労働時間に該当しないことを根拠づける事実の主張を行いました。
相手方は、日々、自己研鑽をするように言われており、拒否することができなかったと主張されました。
当事務所は、相手方が「自己研鑽」を行っていたと主張する時間に私的なLINEのやり取りを行っていること等を主張し、会社は指揮命令を行っておらずその時間が残業時間には該当しないと主張しました。
その後、裁判所が和解による解決を目指したため、解決金額の交渉が行われ、結局、残業代を解決金70万円とする形で解決しました。
なお、会社から当該従業員に対する請求も考慮され、残業代に関する和解金額を控除した残額の支払いを受けるという和解になっています。

解決のポイント

弁護士が就任しなかった場合、会社のみでは労働時間該当性をどのようにして否定すべきかイメージが付かず、有効な反論ができないため、大幅に労働時間該当性が認められる可能性がありました。
弁護士の就任により、当該従業員が提出した証拠を逆手に取るなどし、会社に有利な主張を行うことができました。
残業代請求は、裁判例が蓄積されていますので、裁判例を分析して当方に有利な主張を組み立てることができます。
また、本件では労働時間の管理方法も問題となっていたので、今後適切な労務管理を行うためにはどのような取組みが必要であるのか、反論を検討する中で会社に説明し、今後の労務管理に役立つ活動も行うことができたと考えています。

解決するまでに要した期間

約3年(新型コロナウイルス感染症感染拡大による裁判の延期も影響しています。)

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