労務問題における弁護士の選び方

Labor Issues

会社にとって労務問題は、切っても切り離せない問題です。もちろん、会社ひいては経営者側と従業員の関係が良好で、まったく問題はないという会社も現に存在するでしょうし、関係が良好であること自体はとても素晴らしいことだといえます。

しかしながら、従業員も会社(経営者側)も、「人」である以上、感情があり、打算があり、考え方があることから、対立が生じることは決して珍しいことではありません。

ここでは、このような労務問題に直面した場合、どのような要素に着目して弁護士を選ぶべきかについてご紹介します。

1 使用者側弁護士か労働者側弁護士か

労務問題を取り扱う弁護士は、大きく分けて使用者(会社)側か、労働者側かという立場の違いがあります。使用者側の立場の弁護士の中でも労働者側の経験が一定程度あるという方もいらっしゃいますが、労働者側の立場の弁護士の場合、使用者側の経験がない又は少ないということもありえます。そのため、労務問題を取り扱う弁護士を探す第一歩は、使用者側の立場から労務問題に精通している弁護士を探すことです。

自社の顧問税理士や社労士の先生を経由して紹介を受けるという場合には、いわゆる企業法務系の弁護士ということで、使用者側の労務問題を経験している可能性は高いと考えられます。他方で、インターネットで検索をするという場合には、使用者側弁護士の数が労働者側弁護士の数に比して少数であることに加え、実際にどこまで労務問題に注力しているかについては、HPなどを確認し、慎重に判断する必要があります。

2 事業への理解があること

労務問題の難しさの一つとして、法令や判例におけるルールと実務(現実)との間の乖離が大きいというところがあります。例えば、会社が、問題のある従業員に対して、配置転換、減給、降格、解雇などの処分を下す際、会社として当該処分は至極当然であり、のちに処分が無効となるなど夢にも思っておられないことも多々ありますが、法令・判例に鑑みて弁護士の目から見ると当該処分が無効となる可能性が高いということがしばしばあります。ここで、弁護士として法令・判例に照らすと無効となるリスクが高いですよと伝えることは、当たり前ですが、その後にどのような対応を会社としてとるべきかは、一般論ではなく会社の事業実態を踏まえて助言・説明をする必要があります。事業実態を理解していることで、一般論ではカバーしきれない範囲での有効な方策や突破口が発見できる場合もあるからです。

事業実態を踏まえて、改めて法令・判例にあてはめて考えることで、当該処分の経緯の中で、どこが会社に有利な部分であり、どこが不利な部分であるかを選別することができ、これに基づいて、有利な部分を前面に押し出しての交渉を進めながら、不利な部分をケアしてできるだけ不利に働かないように対応するということも可能となります。

3 直近での紛争案件経験の豊富さ

実際に労働審判や訴訟などの紛争案件をどの程度経験しているかは、案件の見通しを立てるうえで重要となります。なぜなら、紛争案件を多く経験するということは、裁判官の思考に多く触れるということであり、特に大阪地方裁判所などの大規模庁に設置されている労働部と呼ばれる専門部に所属する裁判官の思考は、労働案件に特化していることとの関係で有益であるからです。このような裁判官の思考に多く触れることで、案件の見通しをより正確に立てることができ、迅速かつ有利な解決を図ることにもつながります。

また、労働問題の特徴として、日々新たな裁判例が出され、頻繁に法改正がなされ、それにともない価値観や考え方も頻繁に変化していくという点が挙げられます。裁判官が、常に最新の価値観や考え方をもっているかというと必ずしもそうとは限りませんが、少なくとも、直近で紛争案件に携わることで、裁判官の最新の思考に触れているということは重要と考えられます。

4 当事務所でできること

以上のとおり、会社が労務問題で弁護士を選ぶポイントとしては、使用者側弁護士で、かつ当該会社の事業に対する理解を有し、直近で紛争案件を豊富に経験していることが挙げられます。

当事務所は、顧問先として多数かつ様々な業種の企業様がいらっしゃいますので、様々な業種への理解を有している自負しております。また、当事務所は、常時労務問題にかかる紛争案件を処理しておりますので、初動段階からより正確な見通しを立てたうえで、迅速かつ適切にサポートをさせていただきます。

是非お気軽に当事務所までご相談ください。

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